「人々を魅了する車を創り上げることは、大量の車を生産することより重要である」。フェリー・ポルシェは、かつてこう語りました。この考え方こそがポルシェの原則であり、今なお私達の車づくりに息づく理念です。
この原則は、
スポーツカーをより特別なスタイルに仕上げる要素のひとつが、素材です。中でもウッドは、天然素材ならではの独特な木目を持ち、決して同じものがありません。つまり、ひとつの素材だけでも、ほかにはない車に変えることができるのです。私達は世界中から厳選した最高級のウッドを使用し、研削から切断、研磨まであらゆる工程を極めて高い精度の手作業によって行います。これら全てに、あなたの要望を完璧に満たすという信念が息づいています。
ホイールさえも、高度なクラフトマンシップとあなたの個性を注ぎ込むことで特別なものになります。それは、私達が用意したバリエーションだけに留まりません。まず
車両全体を完璧に仕上げるために重要なのは、細部の一つひとつに徹底してこだわることです。これにより、お客様の想いをかなえることができるのです。例えば、専門的技術を生かしてレザーをわずか0.3〜0.4mmの厚さに切り分けます。さらにポルシェの厳しい品質基準に基づき、ドイツとオーストリアの最高のレザーを採用。その結果が、この上ない優れた触感です。ポルシェのスペシャリスト達は、服飾や靴、あるいはインテリアデザインの分野における知識を結集します。完璧な仕上げを、ディテールの全てで実現するために。
性格と同じように、お客様の要望も一人ひとり異なります。そのため、私達は豊富なオプション装備を用意しています。中でも、レザーとステッチのカラーは100種類以上。そして、仕上げを行う時には100分の1ミリまで完璧さを求めます。これにより、ポルシェの特徴である精確さと独特なデザインを生むことができるのです。ポルシェ クレストは、まさにそのひとつの証です。
ポルシェ クレストをエンボス加工する際、私達はその形状がはっきりと見えるよう細心の注意を払います。なぜなら、レザーは部分ごとに色と厚さが異なっており、緻密な処理が必要になるからです。エンボス加工において、スペシャリスト達は温度や強度、時間を精確に設定します。こうして与えられたクレストにより、あなたの個性のような、特別な独自性が得られるのです。
最高のクオリティ。それは、最初のスケッチから最終テストまで、開発プロセス全体を通して私達が求める要素です。デザインや外観の美しさだけではなく、エンジニアリングにも焦点を置きます。その一例が、911ターボ エアロキット。ヴァイザッハのポルシェ開発センターとサーキットの両方で広範なテストが行われます。ウインドトンネルでは、直径8mのブロアによって最高300km/hの風を生み出すことができます。つまり、スポーツカーを理想的なコンディションにするための最良の条件が整っているのです。斬新なアイデアを取り入れた911ターボ エアロキットは、サイドフィンを配したフロントスポイラーに加え、サイドスポイラーレット付の固定式テールバックルを備えた新しいリアリッド、そして角度の調整が可能な可変式リアスポイラーで構成されます。全てにおいて、ポルシェ エンジニアリングの技術の真価が具現化されています。